コラム
熱中症はいつから起こりやすい? 真夏以外も要注意!
熱中症はいつから起こりやすい? 真夏以外も要注意!
熱中症は「真夏に発生するもの」というイメージが強いですが、実はもっと早い時期からリスクが高まっていくことが明らかになっています。また、現在はマスク生活が定着していることもあり、これまで以上に熱中症の予防が重要となるでしょう。
ここでは熱中症がいつから起きやすくなるのか、リスクが上がる原因や熱中症予防に有効な対策法を合わせて解説します。
熱中症はいつから起きる? 梅雨の合間や梅雨明けに注意!
熱中症は真夏だけではなく、実は梅雨の晴れ間や梅雨明け直後など、急激に気温が上がったときにも起こりやすくなります。人の体は暑さに慣れると、発汗でうまく体温調節ができるようになります。
これを「暑熱順化」といいますが、暑さに慣れてないのに気温が上がるとうまく適応できず、熱中症リスクが高まるのです。
特に気温が26℃以上、湿度が60~90%に達していると熱中症のリスクが高まるため、予防対策が必要です。
また、最近ではマスクを長時間着用することが多く、こちらも熱中症リスクを高める原因となっています。
マスクを着けると体感温度や呼吸数・心拍数、血中の二酸化炭素濃度が上がり、体に負担がかかりやすくなります。さらにマスク着用時には喉の渇きを感じにくくなるため、水分が不足しやすくなるのです。
早めが大事! 効果的な熱中症対策とは?
梅雨の時期から熱中症リスクが高まるということは、早めに対策を打っておくことが重要です。熱中症対策では以下の4点を意識しましょう。
①高温多湿を避ける工夫をする
意外なことに、熱中症リスクは屋外よりも室内のほうが高いといわれています。室内ではエアコンを活用し、快適な温度・湿度で過ごせるように調整しましょう。
目安としてはエアコンの温度が28℃以下、湿度は50~60%にキープするのが理想です。ただし、換気のために窓を開けることが多い場合は、エアコンの設定温度を少し下げるなどの工夫をしましょう。窓から直射日光が入らないよう、すだれやカーテンなどで遮るとより効果的です。
また、屋外を歩く場合は、直射日光が当たらないよう帽子や日傘を活用したり、木陰を選んで歩いたりすることも大切です。暑さを感じた場合は、涼しい場所で休憩してください。
②こまめに水分補給をする
熱中症の原因の1つには水分不足が挙げられます。つまり水分補給を意識することで熱中症対策につながります。
成人が1日に必要な水分量は2.5Lといわれており、そのうち飲み物から摂取すべき水分は1.2Lほどです。起床時や入浴の前後のほか、日中も水分補給を意識しましょう。
ただし、一気に大量の水を摂取すると吸収されず、尿として排出されてしまいます。水分を摂るときは一度に150~200mlくらいの量を目安に、1日6~8回に分けて飲むと効果的です。
また大量に汗をかいたときは、汗で失われたミネラルを補給するために塩分も摂取しましょう。
③運動で汗をかくことに慣れておく
人は汗をかいて体温調節をおこないます。熱中症予防には日ごろからウォーキングやジョギングなどの運動を習慣化しておき、汗をかくことに慣れておくことも大切です。
④人気のない場所ではマスクを外して休憩する
屋外で周りに人がいない、または2m以上の距離が空けられる場合は、こまめにマスクを外して体を休めることも大切です。その際ついでに水分補給をするとなおよいでしょう。
熱中症予防には暑さ・湿気対策と水分補給を心掛けよう!
近年は梅雨の間も例年に比べ気温が高くなることが多く、早い時期から熱中症のリスクがあります。また、マスク着用の時間が長いため、これまで以上に熱中症への対策を意識することが大切です。
「真夏じゃないから」と油断せず、早めの時期から温度調節や水分補給などの対策を心掛けましょう。